【産後うつになった話】私はこうやって乗り越えました=克服方法と、どう予防するか=

ママ

産後うつ。
誰しも一度は聞いたことがあるかと思いますが、自分とは無縁と思っている方がほとんどではないでしょうか。
かくいう私も、まさか自分がなるとは思ってもいませんでした。

私が産後うつに陥った原因と、うつ中に現れたつらい症状については、こちらにまとめました。

【産後うつになった話】私は大丈夫だと思っていたら病みました=現れた症状と引き起こした原因=
産後うつ。妊婦さんでなくとも誰しも一度は聞いたことがあるかと思いますが、自分とは無縁と思っている方がほとんどではないでしょうか。かくいう私も、まさか自分がなるとは思ってもいませんでした。でも実際は出産を経験した女性の1~2割が産後...

毎日泣いては死にたいと思う日々。
本当につらかったです。

ここでは、そんな私が産後うつをどのように乗り越えたのかをお伝えします。

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私が産後うつをどう乗り越えたか

助産師さんに話を聞いてもらった

私が里帰りしていた自治体では、電話で個別に依頼をすれば、里帰り出産で帰ってきているママも市が実施している新生児訪問を受けることが可能でした。

ただ、私は産後しばらくはとても人と会って話せるような状況ではなく、新生児訪問を受けたいという思いはありつつもそんな余裕はなく、そうこうしているうちにどんどん産後うつが悪化していました。

見かねた夫に「助産師さんに話を聞いてもらった方が気持ちが落ち着くんじゃない?」と言われ、生後2ヶ月を過ぎてようやく新生児訪問を受けることになりました。

書類

これが大正解で、赤ちゃんが順調に成長していると言って貰えて安心しただけでなく、不安や疑問をとことん相談することが出来ました。

何より「あなたはとても頑張っている」と言って貰えたことでとても心が満たされました。

また、こうやって家族以外の人としっかり会話したのも出産以来初めてでした。

たったこれだけの事ですが、久しぶりに人と接したことで外の世界を感じ、ずっと暗い闇の中に閉じこもっていた自分を外に出てみようという気にさせてくれました。

自分が産後うつだと自覚した

新生児訪問で渡された質問票は産後うつをチェックするものだったのですが、私はそのほぼ全ての項目に当てはまりました。
そして助産師さんに色々と質問をされ、自分が抱えていた不安やつらさを話していくうちに、気付けば涙が溢れて止まらなくなりました。

涙を流している女性

それらを見た助産師さんに「いま自分の気持ちがとても不安定になっていることは分かる?」と言われ、初めて「あ、私ってやっぱり産後うつなんだ」と自覚しました。

それまでは毎日を生きるのに精一杯で、自分がどんな状態なのか俯瞰的に見る余裕もありませんでした。

ですが、私の場合、産後うつだと自覚することで「こんなにつらかったのは産後うつのせいだったんだ」と分かり、何故かしっくりきました。

また助産師さんに「あなたは一人で頑張りすぎ、もっと家族にサポートしてもらっていいんだよ。」と言って貰えたことで、自分を休ませてあげないと駄目だ!と気付くことが出来ました。

もしこの時に自分が産後うつだと気付かなかったら、もっと自分を責め続けて一人で全てを抱え込み、心も体も限界を迎えて、最悪の場合自ら命を絶っていたかもしれません。

環境を変えた

当初、産後1ヶ月程度で里帰りしている実家から夫と住む家に戻る予定でしたが、私が体調を崩したことでだいぶ延期となっていました。

ですが、助産師訪問を受けてから少しずつ気持ちが落ち着き出したこと、赤ちゃんが成長して泣く時間も少し減ってきていたこと、実家の高齢のペットが慣れない赤ちゃんとの生活でストレスを抱えて体調を崩し始めたこと等があり、生後3ヶ月を過ぎて夫と暮らしていた家に戻ることにしました。

スーツケース

結果としてこれが私にとっては良い方向に繋がりました。

両親には申し訳なくてあまり頼めなかった赤ちゃんの世話も、私同様に赤ちゃんの親である夫には遠慮なくどんどん任せられました

また、実家の両親は早寝早起きの私と赤ちゃんとは違い、夜遅くに寝て起床も遅い夜型生活。
赤ちゃんが朝早く起きても両親を起こさないように気を遣う日々でした。
ですが夫は仕事のために赤ちゃん同様に早く起きてくれるので、同じサイクルで生活することが出来て助かりました。

また、ペットを気にせず赤ちゃんを床でゴロゴロさせてあげることが出来るのも嬉しかったです

このように、私の場合は、結果として夫といる家の方が赤ちゃんのお世話をしやすい環境でした。

ただこれは赤ちゃんがある程度成長したからで、一日中泣いてばかりで深夜も頻回授乳が必要だった新生児の頃は、仕事をしている夫と2人きりでは乗り越えられなかったと思います。
里帰りをしていて実家の両親のサポートがあったからこそ、つらい新生児期を乗り越えられたと思っています。

大切なのは、サポートしてくれる家族や周囲の人々の存在赤ちゃんとママに適した環境いつでも話を聞いてくれる存在だと思います。

赤ちゃんの手を握る大人の手

ある程度の適当さを学んだ

几帳面な私に対して、夫は適当な性格
赤ちゃんのお世話でも、私がどうしようか不安になっていると「それは気にしなくて大丈夫でしょ」「もうちょっと様子を見てみたら」と言われることもしばしば。

普段ならその適当さに苛立ちを覚えるのですが、誰かに相談できること、誰かが意見を言ってくれることで少し安心できました。

また、夫の言葉通りに何日か様子を見ていると無事解決することが多く、「あぁ、私かなり気にし過ぎてたんだな」と気付きました。

赤ちゃんはそれぞれ個性があり、育児本の通りにはいかないということを学びました。
そのことにより、大きな気持ちで赤ちゃんに向かい合うことが出来るようになりました。

赤ちゃんが成長した

赤ちゃんの育児がつらい時にネットで検索をしていると、『いつか楽になる日が来るから頑張れ』という意見が多くありました。

ですが私は心が落ちている時にそのような意見を見る度に
「こんなに毎日つらくて死にたいぐらいなのに、いつか終わりが来るなんて到底思えない!」
「いつかなんて不確かなものを目指せるほど元気はない!」
と苛立ちを感じていました。

笑顔の赤ちゃん

なので、産後うつで苦しんでいる人に対してこの台詞はあまり好ましくないかもしれません。

ですが結果としては、この言葉の通り、私の場合は産後3ヶ月頃から少しずつ赤ちゃんの世話が楽になってきたと感じ始め、生後4ヶ月には1人でも安心して毎日お世話できるようになりました。

赤ちゃんが成長して、泣く時間が減り笑顔を見せてくれるようになるにつれ、私の産後うつも落ち着いていきました
私の言葉に赤ちゃんが反応してくれることで育児の楽しさも実感できるようになりました。

産後うつにならないために

育児は思い通りにいかないもの

赤ちゃんは本当に個性が様々!
育児本の通りにはいきません。

また、赤ちゃんは日々成長し、毎日状況が変わっていきます。
昨日上手くいったのに今日は出来ないなんてことも頻繁に起こります。

育児本やネットの情報はあくまで参考として、目の前の赤ちゃんの個性と大きな気持ちで向き合いましょう。

寝ている赤ちゃん

家事は手抜きして

赤ちゃんのお世話をしながら家事がうまくできず、落ち込んでいるママもいるかもしれません。

でも自分を責めないで。
なにせ産後は体のダメージも大きく、なかなか睡眠も取れない状況。
ましてや、産まれたばかりで自分では何もできない大切な命を24時間守りながらとなると、うまくできなくて当然です。

部屋の掃除がちゃんと出来なくても、御飯が出来あいのものばかりになっても、無理せずしばらくは赤ちゃんのお世話を最優先する時期と割り切りましょう。
家事が疎かになっても、よっぽどでない限りは生きていけます。

ドラム式洗濯機・食洗器・お掃除ロボットなど、便利家電があると助かりますね。

もし頼れる家族が近くにいる場合は、家事は遠慮せず家族にお願いして赤ちゃんのお世話に専念しましょう。

掃除道具

家族のサポートを受けられない場合は、お住まいの地域の支援制度を活用しましょう。
自治体によっては格安で数時間赤ちゃんの面倒を見てもらえたり家事代行サービスを受けれることも。

とにかく寝る!

産まれてしばらくは夜間も頻回授乳があり、まさに「いつ寝ればいいの?!」状態。
ところが私の赤ちゃんは一日中泣いてばかりで、寝ている時ぐらいしか自由な時間がありませんでした。
なので、日中に寝てくれた時は「チャンス!」とばかりに会社や区に提出する書類を書いたり友人にメールを返したり育児本を読んだり…。
ですが、そうすると当然ですが自分が寝ている時間は無く…。

助産師さんにも言われたのですが、一番大切なのは自分の体!!
産後しばらくは、赤ちゃんが寝たらとにかく自分も横になって体を休めましょう。

ベッドの上の人形

睡眠不足は心も体力もすり減ってどんどん悪循環を生んでしまいます。
休息はとても大切なんです。

周囲のサポートは遠慮しないでありがたく受ける

ママの私が頑張らないと!と、一人で全てを抱え込んではいませんか?
そもそも子育ては簡単なことではありません。
自分では身の回りのことが何一つできず、片時も目も離せない生まれたての赤ちゃんのお世話というものは容易ではありません。
全てを一人でこなそうと無理をしては心身共に壊れてしまいます。

育児はみんなで行う共同作業です。
周囲からの心遣いやサポートは遠慮しないでありがたく受けましょう。

手を合わせている人々

人に甘えるのが苦手な人もいると思います。
そんな人はつい自分で抱え込んでしまい、いつのまにか産後うつに陥っているなんてことも。

ですが、育児をきっかけに人に頼ることを覚えると、楽しみや人との交流が増えます。
また赤ちゃんにとっても様々な大人と触れ合うことは良い刺激となります。

育児はみんなで行うもの。
困った時は誰かの助けを借りてもいいし、何でも教えてもらえばいいんです。
遠慮せず家族や周囲のサポートを受けて体を休めて下さい。

つらいときは吐き出す

甘えるのが苦手なだけでなく、悩みや弱音を人に打ち明けるのが苦手は人も多いかと思います。
ですが、誰かに話を聞いてもらって気持ちを受け止めてもらうことは、大切な感情ケアになります

特に、こちらの言葉が伝わらずコミュニケーションが取れない生まれたての赤ちゃんと一日中一緒にいると、ママはどうしても外部と遮断されたような気持ちになってしまいがち。

誰かと話し、育児の不安などを聞いてもらうだけで、少し気持ちが軽くなるものです。

まとめ

ママに抱っこされた産まれたばかりの赤ちゃん

初めての育児は分からないことばかり。
ある日を境に大切な命を守るという大役を担う訳ですから、その重圧はとても大きいものです。
自分でやらなきゃ!と責任感が強かったり、ちゃんとやらないと!と完璧主義な人ほど、産後うつになりやすいといわれています。

また、産まれてしばらくは頻回授乳と細切れ睡眠で体力も気力もすり減ります。
そんな中、家事も育児も1人で完璧にこなそうとすると、体も心も壊れてしまいます。

全てを1人で抱え込む必要はありません。
子育ては、ママ1人行うのではなく、家族や周囲の人々と協力し合って一緒に行うものです。

家族や地域社会のサポートを受け、みんなと協力して赤ちゃんを育てていきましょう。